復職支援(リワークプログラム)について
勤めをする人たちが長期休職を余儀なくされることが、近年増加しています。仕事のストレスからうつ病となり、意欲や自信を喪失して休職に至ります。教育関係者の休職理由の中で、うつ病は筋・骨格系疾患(外傷)に次いで二番目に多い原因となっています。
会社や役所ではそれぞれリワークプログラムを立ち上げ、担当部課や嘱託産業医や精神科主治医が協力して、患者さんの復職をサポートします。一般に大きな企業、大きな自治体役所ほどリワークプログラムは整備されているようです。
ところが、リワークプログラムが手厚く整備されたからといって、復職が順調に進むとは限りません。患者さん個々の発病事情に起因して、再度休職を余儀なくされる場合が結構多いのです。休職中は仕事を忘れることが大切ですが、自宅で日々を過ごすだけでは仕事から気持ちが切り離されていないのが実情です。
そこで当院では福岡市や糸島市にある公共の教養・娯楽施設(図書館、美術館など)を利用して、普段はしたくても出来なかった教養と娯楽の一日を過ごして、心の回復を図る方法を考案しました。現在のところ、まずまずの好ましい成果を上げています。
リワークプログラムは、うつ病の行動療法と理解することが出来ます。薬物療法や心理療法と併用して行われます。

