漢方治療について
東洋医学の応用
東洋医学での虚証の理論と、それに対する補剤(補中益気湯(ホチュウエッキトウ)など)とは、損なわれた自然治癒力を回復するということですが、精神医学領域では損なわれた抗ストレス力を回復するということになります。いくつかの漢方製剤、たとえば加味逍遥散(カミショウヨウサン)や半夏厚朴湯(ハンゲコウボクトウ) や柴胡加竜骨牡蛎湯(サイコカリュウコツボレイトウ)の精神安定作用はよく知られています。 逆に不定愁訴があって、精神科を含むいくつかの診療科を転々としている方が、苓桂朮甘湯(リョウケイジュツカントウ)や四物湯(シモツトウ)のような「体のバランスを回復する」方剤の服用で症状の消褪を見る場合もあります。

