発達障害
発達障害の方は、日常生活に困難をきたすことが少なくありません。また、家族や友人、仕事でかかわる周囲の方との関係性の取り方に悩んだり、抑うつ状態になってしまったりすることもあります。
こどもの発達障害はもちろん、最近はおとなの発達障害も注目されています。昔は「少し変わった人」と言われていた方々が、近年の発達障害への着目により、おとなになって発達障害の診断がついたということが多くあります。患者さんによりますが、以前にうつ病や統合失調症などと診断されていたものの、じつは発達障害があり、発達障害が原因で二次的にそれぞれの精神症状を来していた、ということもあります。
発達障害の症状には次のようなものがあります。
- 空気が読めない。浮いてしまう。自分の何処がいけないのか解らない。
- 「空気は読む物ではありません。吸い込むものです」と真顔で言う。
- 「適当に」、「かいつまんで」、「さらーっと流して」などの言葉の意味がわからない。
- 思いついたら直ぐ行動する。チームプレーが出来ない。
- (例えば)営業は上手いがレポート、日計表作製はアタマが働かなくて苦痛。
- 何を発言したらよいか判らないので黙っていると、親しみにくいと思われる。
- 毎日同じ手順で家事をしないと何が何か解らなくなる。
- 毎日使っている戸棚、引き出しに何が入っているか、見ないと思い出せない。
- 落ち着きがない、じっと座っていられない。
- 集中力が続かない。
- 忘れ物が多い、ミスが多い。
- 読むことや計算することが非常に苦手。
発達障害には、ADHD(注意欠陥・多動性障害)、ASD(自閉スペクトラム症)、LD(学習障害)などがあります。
発達障害は、これら疾患を一つだけ持っている方もいれば、複数を同時に持っている方もいます。おひとりおひとりの症状や環境などによって治療方針も異なります。気になる症状がある方はお気軽にご相談ください。
神経発達症(発達障害)の主な病型
【注意欠陥・多動性障害】
落ち着いて座っていられないなど
【自閉スペクトラム症】
相手の表情や仕草から気持ちを読み取ることができないなど
【限局性学習症】
読むことや計算することが非常に困難

